消費税の端数処理

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消費税額の1円未満の端数は、切り捨て・四捨五入・切り上げのどれで処理してもかまいません。ただしインボイス(適格請求書)では、1枚の請求書につき税率ごとに1回だけ端数処理し、明細ごとに端数処理した消費税を合計して書くことは認められません(国税庁 インボイスQ&A 問57)。

3つの方式は消費税計算と請求書の消費税計算で切り替えられ、選んだ方式はその端末に保存されます。

3つの方式

  • 切り捨て:1円未満を捨てます。100.9円は100円です。
  • 四捨五入:0.5円以上なら1円に繰り上げ、0.5円未満なら捨てます。100.5円は101円、100.4円は100円です。
  • 切り上げ:1円未満が少しでもあれば1円に繰り上げます。100.1円は101円です。
計算切り捨て(円)四捨五入(円)切り上げ(円)
税抜1,005円×10%=100.5円100101101
税抜1,234円×10%=123.4円123123124
税抜999円×8%=79.92円798080
税抜1,980円×8%=158.4円158158159
税抜1,980円×10%=198円198198198

割り切れるときは、どの方式でも同じ金額です。差が出るのは端数があるときだけで、1回の計算での差は最大1円です。このサイトの四捨五入は、端数がちょうど0.5円のときも繰り上げます(100.5円は101円)。

どの方式を使ってもよい

国税庁のインボイスQ&A 問57は、端数処理の方法について「任意の方法とすることができます」としています。どれか1つに決められているわけではないので、会社で使う方式を決め、請求書・見積書・会計ソフトでそろえておくと、1円の食い違いを防げます。

インボイスでは税率ごとに1回

問57は、インボイスに書く消費税額に1円未満の端数が出る場合、「一の適格請求書につき、税率ごとに1回の端数処理を行う必要があります」としています(消費税法施行令70条の10、消費税法基本通達1-8-15)。10%と8%の品目がある請求書なら、10%で1回、8%で1回です。

レシートのような適格簡易請求書に消費税額を書く場合も同じです(問59)。

税率合計(税込・円)計算消費税(円)
10%60,00060,000×10÷110=5,454.54…5,454
8%40,00040,000×8÷108=2,962.96…2,962

上の表は問57の記載例で、端数は切り捨てです。消費税の合計は8,416円になります。

明細ごとの端数処理は認められない

問57は、請求書の個々の商品ごとに消費税額を計算して端数処理し、その合計を消費税額として書くことは「認められません」としています。明細ごとに切り捨てると、捨てた端数が積み重なり、税率ごとに1回で計算した額より少なくなることがあります。

税率明細(税抜)明細ごとに切り捨て税率ごとに1回
10%11,345+12,549=23,894円1,134+1,254=2,388円2,389円
8%9,987+12,345=22,332円798+987=1,785円1,786円

表の金額は問57の参考の表にあるものです。同じ金額を四捨五入で計算すると、10%は明細ごとの合計が1,135+1,255=2,390円、税率ごとに1回なら2,389円で、今度は明細ごとのほうが1円多くなります。方式によって、多くなることも少なくなることもあります。

逆算(税込から税抜)の端数

税込から税抜を出すときも、消費税額(税込×10÷110など)を端数処理してから税込から引きます。このとき、どの税抜から計算してもちょうどその税込にならない金額があり、計算し直すと1円ずれます。切り捨てで税込1,000円(10%)を逆算すると税抜910円ですが、910円の税込は1,001円です。理由は1円ずれる理由で説明しています。

税込の金額を税抜に直すときの端数処理は、消費税額の端数処理ではないので「事業者の任意」とされています(問59)。問59の例は580円×100/110≒527円ですが、消費税額を先に出して切り捨てる方法では、580×10÷110=52.72…から消費税52円・税抜528円になります。

よくある質問

切り捨てと四捨五入で、金額はどれくらい変わりますか

1回の計算では最大1円です。インボイスでは税率ごとに1回なので、10%と8%の両方がある請求書でも、方式による消費税の差は合わせて最大2円です。

レシートでも税率ごとに1回ですか

レシートなどの適格簡易請求書に消費税額を書く場合も、1枚につき税率ごとに1回です(問59)。

10%と8%を合わせた合計から、1回で消費税を出してもいいですか

できません。インボイスには税率ごとに区分した消費税額を書く必要があり(問54)、端数処理も税率ごとに1回です。10%対象の合計と8%対象の合計を分けてから、それぞれ計算してください。

このサイトの既定が切り捨てなのはなぜですか

方式はどれを選んでもよいので、既定を切り捨てにしています。ほかの方式を選ぶとその端末に保存され、次に開いたときもその方式で計算します。

出典

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